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特別展示室 4月の展示が始まりました
展示会
2025年04月04日
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特別展示室では「国宝 琉球国王尚家関係資料」を中心に美術工芸品や文書・記録類を展示しています。
今月は、「王家の絣衣裳」をご紹介します。
庶民的な印象の強い絣ですが、琉球王国時代、絣衣裳は格式の高いものとして士族の礼装に使用され、王家の人々もまた絣を身に着けていました。尚家に伝来した衣裳には、王家ならではの鮮やかな黄色地に、大型の経緯絣が縞や格子と組み合わせて巧みに配置され、琉球の絣織物の美しさが存分に表現されています。
調度品と文書資料は、先月に引き続き「三線と工工四」と題して、当館所蔵の三線(さんしん)や工工四(くんくんしー)をご紹介します。
琉球では、海外からの賓客をもてなす場で歌舞音曲を演じる役割を士族男子が担っていため、士族の教養として三線の習得が奨励されました。近代以降、庶民の間にも広く根付き、現在では沖縄の人々の生活に切っても切り離せないものとなっています。
野村親雲上安趙(のむらペーチンあんちょう)は琉球王国時代の歌・三線の名手といわれ、現在の三線流派の1つである野村流の楽祖です。
安趙は、尚泰の命をうけて、1867年に工工四の編纂に着手し、弟子である松村真信や喜舎場朝賢らの協力を得て1869年に工工四を完成させました。
現在、尚家文書にある三冊の工工四は安趙が尚泰王の命を受けて献上したものとされています。
詳しくはこちら→「王家の絣衣裳/三線と工工四」